ばしょうの日常

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湘南新宿ラインと上野東京ラインってそもそも何?【ばしょうの鉄道講座 Part2】

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こんにちは、ばしょうです!

今回の「ばしょうの鉄道講座」では、湘南新宿ライン上野東京ラインについて解説していきたいと思います。

関東に住んでいる人であれば一度は聞いたことがあると思われるこの路線名。しかし「湘南新宿ラインとか上野東京ラインとはそもそもどういう路線?」と聞かれると、案外答えられないという人もいるのではないでしょうか?今回はそんな悩みを一緒に解決していきましょう!

(なるべく図を使ってわかりやすく説明しますが、どうぞ路線図片手にご覧ください!)

 

1.湘南新宿ライン上野東京ラインとは?

湘南新宿ライン上野東京ラインはどちらも、

「主として神奈川からやってくる東海道線と、北関東方面からやってくる高崎線宇都宮線東北本線)・常磐線上野東京ライン、品川駅まで)とを東京都心経由で繋いでいる路線である」ということです。

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上野東京ライン湘南新宿ラインの図(簡略化しております)

上の路線図を見てください。

北関東から来る高崎線宇都宮線常磐線上野東京ラインにのみ直通)と、南から来る東海道線を相互直通して結ぶ路線が「湘南新宿ライン」と「上野東京ライン」です。

南関東と北関東を直通させる列車を走らせることで、乗り換えなしで横浜〜大宮など、いろいろなところへ向かうことができるようになります。また、途中の駅(新宿駅や東京駅など)で列車を折り返し運転させる必要がなくなり、結果的に走らせる列車の車両数を減らすことができるので鉄道会社としてもメリットがあります。直通運転を行うことによって、乗客側と鉄道会社の双方がWinWinの関係になることができます。

湘南新宿ラインは、横浜から東海道線を離れ、武蔵小杉を通り渋谷・新宿・池袋といった副都心を経由して赤羽で高崎線宇都宮線と合流します。

上野東京ラインは、東京までは東海道線の線路を走り、そこから上野へ向かいその先は宇都宮線高崎線に向かいます。なお、上野東京ラインにかぎり茨城方面に向かう常磐線が品川まで直通しています(なぜ横浜の方まで行かないかについては後ほど解説します)。

しかしこの二つの路線、とんでもなく複雑に絡んでいるので、これからは別々に説明していきます!

 

2.上野東京ラインを解説!

それでは、まずは上野東京ラインの方から説明していきます!上野東京ラインができたのは実は湘南新宿ラインよりも後のことで、つい最近(2015年)のことなのです。ですが、湘南新宿ラインよりも構造が比較的分かりやすいと思うので、先に上野東京ラインの方から説明します。

先ほども書きましたが、上野東京ラインは2015年に北関東を結ぶ各線と東海道線を上野・東京・品川を経由して結ぶ路線として誕生しました。それまでは関東を縦断するJR路線は、山手線の左側(西側)を通る湘南新宿ラインしかなく、山手線の右側(東側)を通って直通する路線はありませんでした。実は昔は東北本線宇都宮線)と東海道線が上野〜東京の間で繋がっていたのですが、東京駅に東北・上越新幹線を延伸させるためにその路線を新幹線にあげちゃったので、ずっと不通となっていたのです。

ではどのようにして不通となっていた東京〜上野の間を繋げたのでしょうか?

答えは、新幹線の線路の上にさらに線路を作って、そこに上野東京ラインの列車を通すようにしたのです。元々高架を走っていた新幹線よりも高い場所に路線を作ったので、上野東京ラインは神田〜秋葉原あたりでは地上7階建てくらいの高さの場所を通ります。しかもかなりの勾配でアップダウンを行うので、一種のジェットコースターのような感覚にもなります(個人の見解です)。

また、上野東京ラインには茨城方面から来る常磐線が直通してきます。上野東京ラインができるまでは、常磐線の方面からきた人が東京駅に行くためには必ず上野駅で乗り換える必要がありましたが、この路線ができて一本で行けるようになりました。また、常磐線の特急列車「ひたち」「ときわ」も直通しているので大変便利です。

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常磐線特急のE657系。なかには品川から宮城県の仙台までを結ぶ列車もあります。

しかし常磐線を走る電車は交直流に対応した車両である必要があり数が限られるため、品川から先(横浜、小田原方面)へは直通していません。今後に期待です。

停車駅は基本的に東海道線高崎線宇都宮線常磐線の止まる駅に準じています。東京〜上野駅間には停車駅はありませんので注意が必要です。

3.湘南新宿ラインを解説!

さて、次は湘南新宿ラインについて解説していきます。

湘南新宿ライン上野東京ラインよりも前、2001年12月1日に開業しました。

北関東の路線と東海道線を結ぶという役割は上野東京ラインと変わりませんが、進むルートが異なります。

東海道線から北関東の路線に向かう場合を考えます。湘南新宿ライン横浜駅から東海道線と分かれます。そこから現在再開発が進む武蔵小杉を通り、山手線の通る大崎・渋谷・新宿・池袋を経由して宇都宮線高崎線上野東京ラインと赤羽で合流します。そのあと通るルートは高崎線宇都宮線と同じです。

と、だだいま湘南新宿ラインの通るルートを紹介しましたが、この路線の最もややこしい点は、さまざまな路線と線路を共有している点です。

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湘南新宿ライン上野東京ラインに関わる全ての路線

この図は、湘南新宿ライン及び上野東京ラインに関わる全ての路線の図です。一番初めに出した図は、実は湘南新宿ライン上野東京ラインを完全理解するためには不十分です!ですが、初めからこの図を出してしまうと難しすぎて誰もついて来れないと思ったので、今この図を見せました。

赤の線で描いたものが湘南新宿ラインですが、横浜〜赤羽間で線路を共有する路線は

・横須賀・総武快速線
相鉄線直通
りんかい線(東京高速臨海鉄道)
・埼京・川越線

の4つです。

新宿以南では、湘南新宿ライン横須賀線が特に重要な路線です。

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横須賀・総武快速線を走るE217系

この路線はどちらも日本屈指の混雑路線であり、乗車率ランキングでも毎回上位に食い込む路線です。さらには近年武蔵小杉でマンションの開発が進んだ影響で、朝の上り列車は大混雑します。武蔵小杉駅の朝7時台の上り列車は18本あり、しかも多くの列車が15両で来るのにも関わらず、積み残し(待っていたお客さんがその列車に乗れないこと)が起きているのをよく見ます。もっと本数を増やそうと思っても、武蔵小杉に止まらない湘南ライナーを通す分を空けておかなければならなかったり、湘南新宿ライン横須賀線とが分かれる部分がネックとなっていたりしてなかなか増便することができません。しかも去年埼京線相鉄線の直通路線が開業した影響でもっと線路がカツカツになっている状況です。

新宿より北、大宮方面からくる埼京・川越線も忘れてはいけません。

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埼京線E233系7000番台りんかい線をはじめ様々な路線に乗り入れます。

これらの路線は上の図の通り大宮〜赤羽と赤羽〜池袋の間で湘南新宿ラインとは少し離れたところを走ってやってきます。埼京線の沿線は多くの人が住んでいることもあり、こちらも大混雑路線です。電車を増発して満員電車を解消すればいいじゃないか、と思った人もいると思いますが、埼京線の本数を増やすと今度は湘南新宿ラインの列車を通すスキマがなくなってしまうので、なかなか難しい状況です。

そして、もう一つ湘南新宿ラインの特徴があります。それは、湘南新宿ラインが元々貨物線であった路線を走行しているということです。

もともと湘南新宿ラインの大宮〜横浜の線路は貨物列車だけが通る「山手貨物線」というものでした。しかし、関東に人口が集中して満員電車が深刻化してきたこと、関東を南北に縦断する路線の必要性があったことから、この貨物線を旅客用に転用して旅客用に使用したのが湘南新宿ラインというわけです。そして湘南新宿ラインを作るとき、すでに池袋〜大崎駅間で山手貨物線の線路を使って走っていた埼京線と線路を分け合いっこして、大崎〜横浜の間も横須賀線と線路を分け合いっこして作られました。その後埼京線りんかい線相鉄線と直通運転をし始めたことでさらに複雑にはなりましたが。

今でも貨物列車がわずかながら走っているので、もし見れたらラッキーですね!
上野東京ラインには貨物列車は走っていません)

そして湘南新宿ラインが貨物線を走行していることによる弊害もあります。それは、上野東京ラインは止まる駅なのに湘南新宿ラインは止まることができない駅が存在するということです。

それが「さいたま新都心」という大宮駅の一つ隣の駅です。この駅の付近は近年開発が進んでおり高層ビルも建っていますし、さいたまスーパーアリーナに行く時の最寄駅でもあるのでそこそこの乗降客数は期待できる駅なのです。しかし湘南新宿ラインはもともと貨物線であったを走行しており、貨物線にはもちろん駅など作っておらず、たとえ今つくろうとしても駅を作る場所がないので作れません。

4.湘南新宿ライン上野東京ラインの弱点

これまで湘南新宿ライン上野東京ラインのことについてそれぞれ紹介してきました。それぞれ関東を縦断する路線としてとても便利なのですが、直通運転をする上で弱点となってくるのが「遅れの波及」です。

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もう一度、先程の図を見てみましょう。

改めて見ると、関わりのある路線の多さに圧倒されます。

ですが、関わる路線が多ければ多い分、一つの路線の遅れが大きな問題となるのです。

たとえば、東海道線の横浜〜小田原の間を走る列車に遅れが生じたとしましょう。
すると、まず東海道線と直通運転をする上野東京ライン湘南新宿ラインにも同時に遅延が起こります。湘南新宿ラインが遅れると横須賀線相鉄線直通線も詰まってしまい遅れ、埼京線も発車できず…という風にどんどん連鎖反応が起きていきます。こうしてどの路線にも遅れが波及していくのです。時には、熱海(静岡)付近の運転見合わせが宇都宮、さらに宇都宮から接続を取るであろう列車にも遅れがつながります。先日は常磐線が運転を見合わせた影響で仙台始発の「特急ひたち」 が終着駅を品川から水戸に変更しなければならなくなった、ということも起こりました。直通運転のメリットとデメリットはどちらも理解しておく必要があります。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?

湘南新宿ライン上野東京ライン、どちらもややこしい路線ではあるので理解するのは大変だと思います。なるべくあまり鉄道がわからない人にもわかるように書いたつもりですので、もしわかっていただけたら嬉しいです!どちらの路線もとても便利ですので、理解した上でたくさん活用しちゃいましょう!