ばしょうの日常

社会人一年生のひとりごと

「管理人」というポジションについて

自分が高校生の頃、パソコン部にいた時の自分の異名は「管理人」だった。

僕は部長をやっていたのだが、やることというと人前で何かどうこうするというよりかは、表に出る人を裏で支えるような、そんな役割をすることが多かったように思える。部長という役職がらそうなるのかもしれないが、部長というと表に出ている印象が強い感じを僕は受ける。特に運動会系とかはそうだろうと認識している。

具体的な例を3つだそう。

文化祭でe-sports大会をしたときには、企画書を書いたりするとか作業日を決めるとかの部長がやることはやったけど、それ以外にやったのは、ポスターを貼るのを先生に協力したり、当日の試合がスムーズに働くようにトーナメント表を作ったりという仕事だった。そして、当日の実況とか宣伝みたいな人前に立つような仕事は他の人にやってもらった。というか、僕にその役割は向いていなかったのだ。

実際に大会に参加してくれた人やその試合を見にきてくれた人にとっては、印象に残るのはその大会の出場者や司会など、人前に現れて行動をするような人たちで、僕のような裏でサポートをしているような人間は直接的に評価されることは少ない。実際に僕を直接評価してくれたのは部員と顧問の先生くらいだった。

また、部活でTシャツを作って生徒や先生に販売した時も、僕が担当したのはそれのデザインでも直接の販売でもなく、購入者の名簿を作成したり、金銭管理(現金でやり取りするとどうしても小さいお金が増えるから、それを大きいお金に換金する)をしたりしていた。デザインなんてできっこない。

さらに僕が「管理人」と言われるようになったきっかけは、部室(パソコン室)を三年生の頃から毎日掃除機で掃除したり、忘れ物を確認したりといった作業をし始めたことや、単純にいつも部室にいるということだった。別に人前に立ってどうこうするということはないし、目立ちもしないのだが、いつもそこにいて何かしら役に立ってる(?)ことが評価されたのだろうと思っている。

 

こうしてみてみると、僕のいるポジションは誰かに直接感謝されるようなことでも人前で目立つことでもなく、その前に出てくる人を支えることにあるんじゃないかと考えている。

ここまでの例で話したように、僕は人前でどうこうするということが得意ではない。実際に失敗した例も多いし、誰よりも緊張をする。それに対して、誰かをサポートするという立場では人とあまり話す必要はないし、なおかつ自分の細かいところを気にする能力が生かされるから自分の機能が一番生かされていると感じる。

だから、僕はこの「管理人」というポジションが嫌だとは思っていないし、むしろ居心地がいいとも思っている。

 

もちろん、人前で何かをしたという経験だってあるし、それで成功したこともあるし、直接人とやりとりしてうまく行ったケースもある。できないことはないけれど、この分野に関しては明らかに他の人の方がうまい。e-sports大会で自分がちょっとだけ実況やってみたら、全くできなくて、実況やっている人って本当にすごいんだなって思ったし、自分がやるような仕事ではないと思った。

だから、この分野で自分は能力を発揮することができないし、自分よりもうまくできる人がいるから、この分野は諦めている。その分、サポートの位置で責務を全うしたい。

 

ちなみに、なんでこんなことを話したのかというと、理由は二つある。

一つ目は、単純に就活で自己分析とかいうやつをやらなくてはいけなくなったからである。それで自分の役割を見直してみると、僕は人前に立つよりは裏でサポートをして、陰ながら誰かのために働く方が身にあっているのではないかと感じた。それで、管理人というポジションはまさにそれだと思った次第である。

二つ目は、僕の友達が「そういえば俺っていつも自分が誰かを誘ったり日程調整したりする役割だな、誰か誘ってくれてもいいのに」という趣旨の発言をしていたからである。僕はむしろ真逆で、いつも人に誘われているような人間であると感じた。自分から誰かを誘うということはまずないし、するとしても対人不安がえげつないからそれごときで緊張する。あともっというと、僕は誘った人間を自分の管理内におきたいような人間だから、自分の考えにそぐわない行動をされるとそれでもう嫌になってしまう。

さらに、僕が誘ったとしても簡単にすり抜けられてしまうと勝手に思っている。そもそも僕がもし誰かを誘って何かをするとなると、ゲームか鉄道になるんだけど、ゲームはまだしも鉄道(というか旅)なんて誰もきてくれないと確信しているし、きたとしても管理下に置けない行動をしてくるし(人といる以上仕方ないんだけど)、、というので、まあ強く誘うことはない。

僕が人と違っている部分が多いのもあると思っている。みんなある一定の話題で深く話せていても、僕だけはそれを全く知らないから会話についていけないとか、あるあるだった。それもあって自分を理解してくれている人が少ないからという理由もあるのかもしれない。

とにかく、僕は残念ならが自分から人を動かすようなタイプではなく、やったとしても動かせない人間であるということなのだろう。

 

ただ、こう考えてみると、少し自分がわかってくる。

管理人ポジションが自分に最適なのであって、人を直接動かし感情を与えるような役割が自分には向いていないということが。

この前読んだ「Think clearly」という本には、「自分ができないことは他人に任せてやらなくていい。自分ができることを突き詰めて、その分野のエキスパートになればいい」という趣旨の文章があった。ここから考えると、僕は管理人ポジションを伸ばしていく方が良いのかもしれない。

 

私は人を動かすことにはめっぽう弱いが、人を支える能力はきっとある。もしサポートしてほしいことがあれば自分が行く(言われなくてもやっていることが多い)。

僕のようにサポートが得意な人間はたくさんいるはず。読者の皆様も、周りを凝視してみると、グループの中にそういう存在の人がきっと見つかるだろう。